はりめっこ感想記

アニメ、漫画、映画…など感想をまとめます。

鬼太郎感想 14話「まくら返しと幻の夢」(新エンディング回)

こんにちは、はりめっこです。

 

14話はネット上が騒然となった伝説回でしたね…

というわけで感想をまとました。

 

1.ねこ娘とまなの夢

早々に夢に囚われて、戦線離脱した二人。

それぞれ見ている夢が鬼太郎の夢ってのが…かわいいですね。

ねこ娘にいたっては鬼太郎と結婚する夢。

ここの鬼太郎クソコラ感は笑った。

「無事でよかったー、ケッコンしようー」の棒読みもさすが沢城さんって感じでしたね。

 

2.まさしと父

リストラにあい再就職もうまくいかない別居中の父、という日曜朝9時からなかなかヘビーな状況のお父さんです。

お父さんが囚われた夢の世界は、まさに『昔の夏休み』。

こんなん誰だって戻りたいよ!

(独身だったらむしろ助けにきてほしくないかも)

今回メインテーマは「鬼太郎目玉おやじの親子愛」ですが、

それを強調する形で同じく「まさしと父の親子愛」をもってきたパターンですね。

「まさしを想う父」と「鬼太郎を想う父」の状況を同時に描くことで、共鳴するというか、視聴者の感動が倍以上にふくらむ効果があるんじゃないかなー。

このへん脚本がとてもいいですね。

自らの危険を顧みず息子を助けようとする父の姿は、やはり胸打たれるものがあります。

でも、このお父さん、現実に戻ったらまたなかなかヘビーな状況が待っているので…

がんばれ!!

 

3.夢操りの鈴の少女

水禍をしずめるために生贄として川に突き落とされた少女。

・・・日曜朝9時ですけど。すごい設定やぞ。

めっちゃくちゃヘビーな過去をもつ彼女ですが、本来まくら返しの持ち物である「夢操りの鈴」によって大人たちを夢に閉じ込めます。

ふつうの妖怪にしなかったのはなんでかなーと考えてたんですが、ふと思い当ったのは彼女が「誰にも助けてもらえなかった少女」であること。親がいたかどうかは不明ですが、彼女は誰にも助けてもらえず、むしろ周りの大人に『死ぬこと』を望まれた存在なのです。

「子どもを守るために何でもする父親」が彼女にはいなかった・・・

目玉おやじの真の姿が披露される、今後も語り継がれるであろう伝説回の敵キャラとして、もっともふさわしい相手だったのかもしれません。

でも単純にめっちゃかわいそうなんで救われる後日談ください。

 

4.真・目玉おやじ

本題ですね。本題です。

えーーっと・・・簡単に言うと目玉おやじが夢の力で肉体のある頃の姿に戻った」ってことなんですけど・・・

6期スタッフありがとうございます!!!

目玉おやじの生前の健康な姿(ミイラ風になる前)を描いてくれたこと

目玉おやじの父親としての心情を丁寧に書いてくれたこと

目玉おやじにはじめて「子を抱く」という体験をさせてくれたこと

本当にもう…ありがとうございます。

これまで鬼太郎の母親の話はけっこう描かれてきましたが、目玉おやじはなまじ生きているしマスコット的な存在だったので、今までこういう話がなかったのですね…

鬼太郎を息子として大事に思っている描写は、過去シリーズにもありますが)

 

鬼太郎はたぶん「お父さんに肉体があればよかった」とは思ってないんじゃないかな?まわりにも、傘に足が一本生えたやつとか首がぐんぐん伸びるやつとかなんかぬるぬるべとべとしたやつとかが存在する世界で、「なんで僕のお父さんには目玉しかないんだ」とはあまり思わないんじゃないかなーと。

でも、目玉おやじは違います。彼にはもともと肉体があった。

妻が妊娠したとき、わが子を抱くことをどれだけ楽しみにしただろう。

病に倒れ、妻を亡くし、自分も蘇ったとはいえ肉体を失った。

目の前で泣く鬼太郎を抱き上げることも、乳をやることも、おむつを替えることもできない。

親としてどれだけ悔しく無念だったことだろう・・・

そんな目玉おやじが、夢の中とはいえ鬼太郎を抱きしめることができた。

その手で守り抜くことができた。

本当にもう・・・6期ありがとう。

もう真・目玉おやじは出てこないだろうけど、劇場版でこそっと出してもええんやで?

 

最高の14話でした~。

 

はりめっこ