はりめっこ感想記

アニメ、漫画、映画…など感想をまとめます。

鬼太郎感想 17話「蟹坊主と古の謎」(境港フィーチャリング回後編)

こんにちは、はりめっこです。

 

今週は境港PR回の後編です。

放映日(2018年7月22日)は、境港のみなと祭りの日でもありますね~。

というわけなのか?PRにもめちゃめちゃ力が入ってます!

 

さて、今週の物語は、町の人々が妖怪によってブロンズ像にされてしまうところから始まります。

・・・ブロンズ像?

聞いたことがありますね。どこかで。

 

まあそれはいったん置いといて。

犯人の妖怪は

「両足八足、方向自在にして目は天を指す、これいかに」という謎を問いかけます。

それに答えられなかった者に泡を吹きかけ、銅像にしてしまう。

子泣き爺、ぬりかべ、ねこ娘は答えを言えなかったため銅像にされます。

鬼太郎はふつうにバトって銅像にされたよ。

妖怪の名は、蟹坊主。

謎かけの答えも『蟹坊主』です。

かつて戦国時代、蟹坊主は人間の姫に仕えていました。姫に近づくものを敵か味方か判別するためにこの謎かけをして、答えられないものを銅像にしていた。

しかし封印されてしまい、現代に蘇ったときにはすでに姫様はおらず、、、という展開。(この封印もまた例によってザルで、なんでそのへんの海に封印石を投げるんだよとか言いたいことはいろいろあるけど割愛。封印が解けたこともふくめ今後の伏線だと思う)

 

今週の一つ目のみどころは、初登場の烏天狗たちですね!

銅像になった人たちをなんとか助けられないかと、霊峰大山の烏天狗にヘルプを求めたまなちゃん達。

さっそくまなちゃんの妖怪ホイホイが発動。若い天狗の小次郎が顔を赤くしてまなちゃんに親切にしてる・・・

小次郎の声は阪口大助さんですね~(尻子玉のときも阪口さんでしたね)

さて、烏天狗たちは「人間と妖怪は関わらない」「無益な争いはしない」というスタンス。若い小次郎だけ、ちょっと助けてやってもいいじゃん(まな可愛いし)・・・という考え。

ここ、助けを求めるまなたちがけんもほろろに扱われるんですが、松明が消えて暗くなると同時に天狗たちの姿も消えるという演出がかっこよかったですね~!強キャラ感がある。いまから再登場に期待大です。

 

で、「効き目があるかも」と小次郎に言われて霊水を持ち帰ったまなたち。

一人分しか持ち帰れなかったんですが、

まっさきに庄司おじさんにかけた。

なんで???鬼太郎にかけよう???

 

おじさんが霊水の力で復活したところに蟹坊主来襲。

もちろんおじさんは戦力外なんで(だから鬼太郎に先にかけとけと)、砂かけ婆と小次郎が応戦。その様子を遠くから見ていた烏天狗の長が、「しょーがねーなあ」と天狗の団扇で風を起こし、霊水を巻き上げて境港の町に雨のように降らせます。

ここめちゃくちゃかっこいい!

さっきは冷たくあしらった長老が、自分とこの若いの(小次郎)が参戦してるのを見て&町が破壊されてさすがに止めよっかなと思って、行動を起こしてくれたのが渋くてニクい。直接手を貸さないところもかっこいいですね。

最初に小次郎が霊水を運んだとき「僕の力では少ししか運べない」って言ってて、「ポリタンクとか持ってないのかな?」って思ったんですけど、長老の技の伏線だったんですね~。

 

で、霊水で復活した鬼太郎有無を言わさず体内電気でとどめをさす

・・・と言っても、最後は蟹坊主が自らを泡でつつみ、銅像になります。

「姫の眠るこの町に自分も・・・」と言葉を残して。

んんん・・・ここ、ちょっと泣ける。

 

蟹坊主は惚れてたんでしょうね~、姫様に。

それは冒頭の「妖怪も人間も関係ない」というセリフにも表れています。

好きな姫様のために、妖怪と人間という垣根を越えて戦に加担してしまった蟹坊主。

どっちみち姫様とは寿命も違うし、生きる世界が違う。

でもそばにいたかったんだな・・・。

すねこすりとはまたパターンが違いますが、どちらも「人間の関わったことで起こる悲劇」だと思います。でも、そこには確かに愛情があった。関わったことによる幸せも確実にあったわけで、なにが正しかったかなんて他人には言えないですね。

 

前回は人間と妖怪が仲良く花火を見上げるシーンで終わっただけに、今週の蟹坊主の悲哀がよりいっそう際立ちます。

 

蟹坊主は、種族関係なく愛する者のそばにいようと思った。

烏天狗は、妖怪と人間は関わるべきでないと考えている。

烏天狗のなかにも、小次郎のように関わりを持とうとするものもいる。

鬼太郎は、依頼があれば(そして助けるべきと思えば)人間を助ける。

妖怪もそれぞれで考え方が違って、まさに『自分と他者』で構成された世界に生きている。

この6期の世界感のなかで鬼太郎が何を考え、どう成長していくのか・・・楽しみです。

 

最後に、ブロンズ像の話なんですけど。

自ら銅像になった蟹坊主を道に飾るんですよ、境港の人たちが。

で、さみしくないように他の妖怪の銅像も作って飾ってあげたんですよ、境港の人たちが。

それ、なんてロード??

というわけでめでたく6期の作中にも水木しげるロードが完成しました~。

 

そうだ、境港行こう。

 

はりめっこ